5れきしケンチクを建てる・なおす・ふくげんする/
職人の世界をのぞいてみよう!

れきしケンチクをつくったり、なおしたりする職人の種類と技(わざ)を知ろう!
みんなが知っている職人はいるかな?

れきしケンチクを修理(しゅうり)し守る職人たち

れきしケンチクの修理にはたくさんの職人がかかわっています。ここでは、どんな職人がいるのか、その職人は何をつくっているのか、どんな技があるのかをしょうかいします。
また、その職人技を未来に伝えていくための金沢職人大学校をしょうかいします。

  • 石工(いしく)

    石工(いしく) 近日公開予定

    石垣(いしがき)を積んだり、お墓などの石塔(せきとう)や石でできた製品を作っているのが石工職人です。江戸時代には金沢城の石垣づくりに活やくしていました。

  • 瓦(かわら)

    瓦(かわら) 近日公開予定

    屋根に瓦を葺(ふ)くのが瓦職人です。江戸時代は多くの建物が板葺(いたぶ)き屋根でしたが、瓦は蔵(くら)や城に使われ、瓦職人が活やくしていました。

  • 左官(さかん)

    左官 金沢職人ばなし〔左官編〕を読む

    昔の家のかべは、土のかべがよく使われていました。その土のかべを作るのが左官職人です。かべ土はさい利用ができたので、くり返し使われる自然にやさしい材料です。

  • 造園(ぞうえん)

    造園(ぞうえん) 近日公開予定

    庭を作ったり、じゅ木の植じゅやせん定などの管理をする職人です。造園職人のほか、庭師や植木職人とも言われます。

  • 大工(だいく)

    大工(だいく) 金沢職人ばなし〔大工編〕を読む

    昔ながらの木の柱を使った家などを建てるのが大工職人です。使えなくなった部分だけを新しいものに取りかえて修理する技術(ぎじゅつ)があります。

  • 畳(たたみ)

    畳(たたみ) 金沢職人ばなし〔畳編〕を読む

    畳を機械や手ぬいで作る職人です。特に手ぬいは技術が必要で、茶室の畳を作るためには茶道の知識を身につけることも求められています。

  • 建具(たてぐ)

    建具(たてぐ) 金沢職人ばなし〔建具編〕を読む

    外と室内や室内の中に、格子戸などのとびら、ふすま、障子(しょうじ)、まどなどの間仕切りを作るのが建具職人です。クギを用いずに木を組んで作る技術が必要です。

  • 板金(ばんきん)

    板金(ばんきん) 金沢職人ばなし〔板金編〕を読む

    屋根や外へき、雨どいなどに銅などの金属を用いて作るのが板金職人です。一まいの銅板などをたたいたりして形を作っていく技術が必要です。

  • 表具(ひょうぐ)

    表具(ひょうぐ) 金沢職人ばなし〔表具編〕を読む

    間仕切りのふすまや障子(しょうじ)、またかけじくやびょうぶなどに紙をはるなどして仕上げる〔表装(ひょうそう)という〕のが表具職人です。古文書や古い書画などを表装するには高い技術が必要です。

職人を育てる「金沢職人大学校」

  • 金沢職人大学校では、それぞれの職人としての経験(けいけん)を10年ほど積んだ後に入学できる大学校で、伝統(とう)的な建築の技術を学ぶことができます。

    ここでは、9科目の職人技とれきしケンチクの調査や修理方法などを学ぶことができ、職人と建築設計士(けんちくせっけいし)などが仕事をしながら学んでいます。

    また、市民のみなさんにも職人の技を知ってもらうために、授業風景の公開や職人に教えてもらいながらものづくりなどを体験する公開講座(こうかいこうざ)を開いたり、お庭を訪(たず)ねて職人から説明してもらうお寺や町家の庭園を訪ねるイベントなどを積極的におこなっています。

    金沢職人ばなしを読む
    調べてみよう
  • 金沢職人大学校の役割

    金沢の武家屋敷(ぶけやしき)や町家などのまちなみは、その家の持ち主や地元の職人によって守られてきました。これらのれきしケンチクを未来に伝えていくためには、伝統的な職人の技を守りつなげていく必要があり、その役わりを金沢職人大学校がになっています。

    金沢職人大学校の役割
  • 人材育成

    職人技を極めるために、講座以外にも研究会があります。研究会では、日本を代表する職人が先生となって、いろいろな技を教えてくれます。
    また、職人の技を学ぶほかに、職人としての教養(きょうよう)を高めるために、お茶教室と謡曲(ようきょく)教室も開いています。

    人材育成
  • 古建築の修理

    れきしケンチクの修理は、ふつうの家を修理するのとはちがい、伝統的な技が必要です。
    金沢職人大学校で学んだ職人が、金沢市内はもちろんですが、全国のれきしケンチクの修理で活やくしています。中には、国宝(こくほう)となったれきしケンチクを修理している職人もいます。

    古建築の修理

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金沢職人大学校

子どもマイスター

「ものづくり」の好きな小中学生と職人が交わり、作品製(せい)作を通して江戸時代から受けつがれた職人のものづくりやその技を体験することで、職人の仕事の素晴らしさや楽しさを感じてもらい、れきしケンチクに関わりたいと思う子どもたちを増やしていくことを目的として、2002〔平成14〕年に開校しました。

マイスタースクールでは、職人の種類や仕事の内容を学び、実さいに土かべやベンチを作ったり、紙すきをしたり、家のひょうさつを作ったりして、いろいろな技を学びます。

  • 左官体験

    □ 左官体験

  • 石工体験

    □ 石工体験

  • 大工体験

    □ 大工体験

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子どもマイスター

コラム : 謡(うたい)と茶の湯

謡とは、能のまいにそえられる歌謡(かよう)のことで、金沢では「空から謡が降ってくる」といわれるほど能楽がふきゅうしており、茶の湯〔茶道〕も、武士(ぶし)だけでなくしょ民にも親しまれていました。また、昔から謡や茶の湯は職人にとってのたしなみであったことから、職人が伝統的な教養を身に付けることも一人前になるために大切だといわれています。

謡(うたい)と茶の湯
謡(うたい)と茶の湯
謡(うたい)と茶の湯

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  • 金沢城の門などにある、このフシギなもようのかべ、ある生き物の形ににていることから「○○かべ」という。その生き物はなに?

    • ①白へび
    • ②かめ
    • ③いもむし
    • ④なまこ
    「○○かべ」

    A: ④なまこ

    近くで見るとなまこみたいにもり上がってぬられているよ。みんなの学校の校庭で線を引くときに使うものと同じ「せっかい」が入っているから白色なんだ。かべを作る左官職人さんのスゴイ技術(ぎじゅつ)が分かるので観察してみよう!
    金沢城三十間長屋(さんじっけんながや)などで近くで見られるよ。

    なまこ